GA4で複数サイトを管理する際の注意点【備忘録】
はじめに
GA4で複数のサイトを追加・管理する際、いくつかつまずいたポイントがありましたので、備忘録として残しておきます。
ポイント1:データストリーム vs プロパティの使い分け
間違えやすい構造
❌ 間違い:1つのプロパティに複数サイトをデータストリームとして追加
プロパティA
├ サイトA(データストリーム)
├ サイトB(データストリーム)
└ サイトC(データストリーム)
→ 全サイトのデータが混在し、個別分析が困難になります
✅ 正解:サイトごとに独立したプロパティを作成
アカウント
├ プロパティA(サイトA用)
├ プロパティB(サイトB用)
└ プロパティC(サイトC用)
→ サイトごとに完全独立管理が可能です
データストリームを使うべきケース
- 同一サイトのWebとアプリを統合する場合
- 同一サイトの異なるドメイン(サブドメイン等)を統合する場合
別サイトとして独立管理したい場合は、必ずプロパティを分けることをおすすめします。
ポイント2:権限の種類を理解する
GA4の権限は階層構造になっています。
アカウントレベル vs プロパティレベル
| 権限レベル | できること |
|---|---|
| アカウントレベルの管理者 | プロパティの作成・削除・移行、すべてのプロパティへのアクセス |
| プロパティレベルの管理者 | そのプロパティのみ設定変更・ユーザー管理 |
編集者 vs 管理者
| 役割 | できること |
|---|---|
| 管理者 | プロパティ作成・削除、ユーザー管理、すべての設定変更 |
| 編集者 | データ確認、レポート作成、一部設定変更(プロパティ作成・削除は不可) |
注意点
プロパティの新規作成や削除には管理者権限が必要です。
編集者権限では実行できませんので、ご注意ください。
ポイント3:プロパティ移行の制約
プロパティを別アカウントに移行する条件
以下のすべてを満たす必要があります:
- 移行元アカウントでアカウントレベルの管理者権限を持っている
- 移行先アカウントでアカウントレベルの管理者権限を持っている
- プロパティがGoogle アド マネージャーにリンクされていない
- 統合プロパティではない
移行できない場合の対処法
代替案:
移行元アカウントに移行先のユーザーを管理者として追加し、そのまま運用する方法があります。
機能的には問題ありませんが、見た目が分かりにくい場合はアカウント名を変更すると良いでしょう。
ポイント4:削除したプロパティは35日間表示される
仕様
- プロパティを「ゴミ箱に移動」すると、打消し線付きでリストに表示され続けます
- 35日間は復元可能な状態です
- 即時完全削除はできません
対処法
クライアントやチームメンバーに事前説明しておくことをおすすめします:
「削除したプロパティは35日後に自動的に完全削除されます。それまでは打消し線付きで表示されますが、無視していただいて問題ございません。」
ポイント5:トラッキングコード設置の選択肢
WordPressの場合
方法1:プラグイン(Site Kit by Google等)
- メリット:設置が簡単、GUIで管理できる
- デメリット:Googleアカウントログインが必要になる
方法2:header.phpに直接コード挿入
- メリット:セキュリティ的に安全
- デメリット:テーマ更新時に消える可能性がある
推奨
セキュリティを重視する場合は方法2をおすすめします。
ただし、作業前に必ずheader.phpのバックアップを取っておきましょう。
実務での手順(まとめ)
事前確認
- 何サイト分のプロパティが必要か
- どのアカウント配下に作成するか
- 必要な権限レベル(編集者 or 管理者)
- トラッキングコード設置方法
作業手順
- 適切なアカウント配下でプロパティを作成します
- データストリームでウェブサイトを追加します
- 測定IDを取得します
- トラッキングコードを設置します(バックアップ必須)
- 動作確認を行います(リアルタイムレポート)
- 必要に応じてユーザーに権限を付与します
まとめ
GA4の複数サイト管理では、特に以下の3点に注意が必要です:
- 1サイト = 1プロパティが基本
- 権限の種類を理解する(アカウントレベル vs プロパティレベル、管理者 vs 編集者)
- プロパティ移行は制約が多い(最初から正しい場所に作成することをおすすめします)
公式ドキュメントも併せて確認することをおすすめします。
