「単価は同じだから、コストも変わらない」——そう思っていたら、足元をすくわれるかもしれません。先日お伝えしたClaude Sonnet 5、9月からの標準価格はSonnet 4.6と同じ1トークンあたりの単価だと説明されていました。ですが、その前提には見落としがあったことが分かってきました。Sonnet 5は新しいトークナイザー(文章をトークンに分割する仕組み)を採用していて、同じ文章でもSonnet 4.6より多くのトークンを消費するのです。加えて、7月1日に復旧したClaude Fable 5についても、「元通りの利用条件」ではないことが判明しています。今日は、この2つの続報・訂正をまとめてお伝えします。
訂正:Sonnet 5の「実質コスト」は単価だけでは測れない
おさらいすると、Sonnet 5の価格は導入価格として入力100万トークンあたり2ドル・出力10ドル(8月31日まで)。9月1日以降は入力3ドル・出力15ドルの標準価格に切り替わり、これはSonnet 4.6と同じ「1トークンあたりの単価」です。前回はここまでの情報で「価格はSonnet 4.6と同水準」とお伝えしました。
しかし、Sonnet 5は新しいトークナイザーを使っています。トークナイザーとは、入力された文章を「トークン」という処理単位に分割する仕組みのことです。このトークナイザーが変わったことで、Sonnet 5は同じテキストに対して、Sonnet 4.6よりも1.0倍〜1.35倍多くのトークンを生成するとされています。つまり、1トークンあたりの値段は同じでも、同じ作業に必要なトークンの”個数”自体が増える可能性がある。結果として、ワークロードによっては標準価格移行後の実質コストが、Sonnet 4.6と比べて10%〜35%高くなる場合がある、ということです。
AIの料金比較は、公表されている「1トークンあたりの単価」だけで判断しがちですが、実際の請求額を決めるのは「単価×消費されたトークン数」です。トークナイザーが変わればトークン数の前提も変わるので、単価が同じでも実質コストが変わることがあります。新モデルに乗り換える際は、単価表だけでなく、実際の自社ワークロードで試算し直すことが欠かせません。
続報:Fable 5は「元通り」では戻っていない
もう1つの続報です。7月1日に世界的に復旧したClaude Fable 5ですが、利用条件は6月9日の当初リリース時と同じではありません。Pro・Max・Team・一部Enterpriseプランでは、7月7日までは通常のウィークリー利用枠の50%以内でFable 5を使える、という制限付きの扱いになっています。7月7日を過ぎると、サブスクリプションの枠外で「利用クレジット」を別途購入する形に移行するとされています。つまり、しばらくは「おまけ的に一部使える」状態で、本格的な統合はまだ先、ということです。
価格そのものは、停止前と同じ入力100万トークンあたり10ドル・出力50ドルが維持されています。これはSonnet 5の導入価格の5倍、9月以降の標準価格と比べても3倍以上という、フラッグシップならではの価格設定です。さらに、Claude Codeを使っている開発者からは、通常のコーディング作業でもOpus 4.8への自動フォールバックが発生しているという報告が出ています。これは、輸出規制の引き金になったジェイルブレイク対策として導入された、より厳格な安全分類器の影響と見られます。安全性を優先した結果、普段の作業でも慎重な判定が増えている、というわけです。
使う側が今、確認しておくべきこと
単価表を見て「変わらない」と思い込むのではなく、実際のタスクでSonnet 4.6と比べてトークン数がどれだけ増えるかを試算しておくと、9月以降の請求額の見込み違いを防げます。
この日を境に利用条件が変わるため、今週末までの使い方と、来週以降の使い方は分けて考える必要があります。「復旧した=いつも通り使える」と思っていると、来週になって想定外の課金に驚くことになりかねません。
安全分類器の厳格化は今後も続く可能性が高く、Fable 5を指定しても実際にはOpus 4.8で処理されるケースが混ざり得ます。結果の精度や挙動に差が出ることを前提に、重要な処理では出力を確認する運用にしておくと安全です。
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「単価表」や「復旧のお知らせ」だけを見て判断すると、実際の請求額や動作で想定外に出会うことがあります。実際のワークロードでのトークン消費量の試算や、モデルの利用条件変更に強い運用設計まで、実務に即したAIコスト管理をサポートします。「今使っているAIのコスト、思ってたのと違うかも」という方は、お気軽にご相談ください。島根県から全国対応です。
まとめ
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