「AIにエンジニアの仕事が奪われる」。そう言い続けてきたOpenAIのCEOが、自分の予測を撤回しました。2026年5月26日、Sam AltmanはシドニーのCBA主催カンファレンスで「自分は間違っていた。そのことを嬉しく思う」と発言しています。フリーランスエンジニアとして、この発言をどう受け取るべきか。単純に喜べない側面もあります。
何が起きたのか
AltmanはChatGPT登場以来、AIが雇用に与える影響について繰り返し警告してきました。「AIは今日の人々の仕事のほとんどを代替するだろう」「特定の職種カテゴリーは完全に消える」——そういった発言が各所で引用されてきました。
ところが今回、その見方を大きく修正しています。技術の進化については「おおむね正しかった」としながらも、社会的・経済的な影響については「かなり間違っていた」と認めました。
きっかけは意外なほど個人的な体験でした。AltmanはSlackやメールへの返信をAIに任せる実験をしていました。ところが実際にやってみると、人との直接的なやり取りがいかに重要かを痛感したといいます。
しかし、単純には喜べない
Altmanの発言を額面通りに受け取ると「AIの脅威は大げさだった」という結論になりますが、実態はもう少し複雑です。
Meta・Amazon・Snapなど大手がAIを理由に人員削減を進めています。2025年通年の12万4000人に迫る規模がすでに5月時点で記録されています。「大量失業は起きていない」という統計の裏で、特定の職種では確実に変化が起きています。
AltmanとAIの未来を競うように開発を続けているAnthropicのDario Amodeiは、今でも「今後5年でエントリーレベルのホワイトカラー職の半数が消える可能性がある」と主張しています。同じ最前線にいる2人のCEOで見方が大きく割れている状況です。
「今のところ予測より遅かった」と言っているだけで、長期的な影響を否定しているわけではありません。発言の翌日、OpenAIはIPOの機密申請を進めているという報道が出ています。株式市場を意識したトーンダウンという見方もあります。
フリーランスエンジニアとして今考えること
「AIに仕事が奪われるかどうか」という問いの立て方自体が、少し変わってきています。より現実的な問いは「AIを使いこなしている人と使っていない人の差がどれくらい広がるか」です。
Altmanが実感したように、人との直接的なやり取りやコミュニケーション、判断、信頼関係は簡単には代替されません。一方で、定型的なコーディングや情報収集、文章作成はAIが急速に得意になっています。
フリーランスエンジニアにとって、AIは競合ではなくツールです。AIで開発速度を上げながら、クライアントとの関係構築や提案力に力を入れる。その方向性は、Altmanの発言が正しければより有効になります。
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まとめ
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